電気工事士
建設業って3K(きつい、危険、汚い)と言われていて避けられる業界なのですが、個人的には電気って衣食住の「住」を担う重要なインフラなのでそういう仕事に携われるのは色々と有難いことだなと思っています。
前回の記事 で資格についてちょっと触れましたが、ちょうど電気工事士の技能試験が近づいているので今回はそのお話になります。
電気工事士とはどのような資格か
読んで字の如くなのですが、電気工事をするための国家資格となります。
一応上記が試験団体のリンクなのですが、もっと砕いた説明をすると
電気を直接取り扱う電線や器具を取り付けたり加工したりするのに必要な資格
と言えるのかなと思います。また、取り扱う電圧によって第一種・第二種と分かれています。一般家庭は第二種、ビルや工場は第一種、といった感じでしょうか。
試験は二部構成でまずは四肢択一式の筆記試験、それに合格すると実際に電気材料を使用して課題を組み立てる技能試験といった流れになります。
ちなみに受験資格はどちらもないので、特に免状交付で実務経験を求められない第二種は資格マニアも多く取得している資格になります。
楽しい技能試験
※この章の画像の著作権はすべて 一般財団法人電気技術者試験センター に帰属しています。
実のところ第二種も第一種も、筆記試験が通ってしまえば技能試験は練習あるのみでいけると思います。実際、技能試験の合格率は出題する内容こそ違えど合格率は大体似たような感じなのです。
で、どのような問題が出るといいますと…
このような図面が事前に公表されます。候補問題と呼ばれていて第二種は13問、第一種は10問の中から試験当日、1問出題されます。
で、出来上がりが…
というような形になるんですね。
制限時間は、第二種が40分、第一種が60分。この画像は第一種のものですがどんどん慣れてくると40分くらいで出来上がってしまいます。
ぶっちゃけると、この技能試験の練習が楽しい!
当然、考えることも沢山ありますが頭で考えるより手を動かしたほうが楽しいもんですよね。時間もあっという間に溶けていくし…(それを良いと言うかどうかは別問題)
翠恋も学生時代に電気工事士の試験を受けたのですが、やっぱ技能試験の練習は何周やっても飽きませんでした。
今の資格の活かし方
前回の記事でも書いたのですが、現場に出ていないのでほとんどペーパーです。ただ1つ、フルで活かしているのが数年前から担当している社内講師です。
毎年、電気工事士の筆記試験の結果が分かったあたりから夜に社内講習会を主催しています。
準備とかはめちゃめちゃ大変なのですが、営業所の人たち含めいろんな人と話せる機会なので講師サイドとしては結構楽しいのです。
ただ、そろそろ引継ぎも考えているのでもしかしたら何年かして引退になるかも…まぁそのときはそのときってことで…
普通に受験しようとするとめちゃめちゃお金がかかる
資格マニアも多く受験しているこの電気工事士試験ですが、正直言ってめちゃめちゃお金がかかります。
- 受験料
郵送申し込みとネット申し込みがあるのですが、郵送ベースだと
第二種…9,600円
第一種…11,300円
と、決して安くはないのです…国家資格ってのもあるんでしょうけど。
- 工具
テキストは当然必要なのですが、技能試験では工具が必須になってきます。ドライバーとかよく見るものから、電工ナイフや圧着工具と言った電工用工具まで、これを揃えるのにもお金がかかっちゃいますね。
今だと必須工具がセットになったものまで売っているのですが、それでも受験料相当のお金がかかってしまうので悩みどころ…でも何も悩むことなく手に入れることができて、工具は壊れるまで色々な用途で使えるのでこれはこれで凄く有難いと思います。
- 材料
練習するのには工具だけではなく材料も必要になります。
スイッチやシーリングと言った、何回も使えるものからケーブルと言った、使ったらそれっきりな物まで相当かかるのです。特にケーブルはコロナの影響で銅の値段が高騰している背景もあり、正直電気屋泣かせな状態なんですよね。
こちらも複数回練習できるセットが売ってあるので今後挑戦してみたいという方は検討してみてもいいかも?値段にはびっくり
- 免状交付申請料
合格したら免状がもらえるのですが、これにも手数料がかかります。運転免許証も更新とかにお金がかかるのと同じですよね。
非常に経済的にも考え物なこの資格ですが、取ってしまえば永久ライセンス、一生ものの資格です。免状の更新もありません。(第一種は5年に1度講習をうけなければならないのですが)
DIYなんかが流行っている世の中なので、こういう資格はあるとどこかで役に立つかもしれませんね。
ちなみに、この記事を投稿した2日後に第一種電気工事士の、翌週の土日に第二種電気工事士の技能試験が行われます。自分の受講生も含めてですが、当日まで体調を崩さないように、そして1人でも多くの人が合格することを願っています!